30代女性（慢性的な腰の痛みと冷え）

お悩みの症状

長時間のデスクワークが原因で、数年前から慢性的な腰の痛みに悩んでいらっしゃいました。特に夕方になると痛みが強くなり、腰からお尻にかけての冷えも感じ、座っているのが辛いと感じることも増えていました。

痛みの原因

腰の痛みは、いくつかの要因が組み合わさって生じていると考えられました。姿勢や体の動きのチェックの結果、以下の点が主な原因として挙げられました。

長時間の座り方と運動不足: デスクワークで1日の大半を座って過ごし、運動習慣がほとんどないため、腰やお腹周りの筋肉が固まり、血行が悪化していました。体幹を支える筋肉も弱く、腰への負担が直接的に増加していました。

股関節の動きの悪さ: デスクワークで股関節を曲げた姿勢が長く続くことで、股関節周りの筋肉が硬くなり、動きが制限されていました。股関節の動きが悪いことで、歩く、立ち上がる、座るといった動作の負担を腰が代わりに引き受けてしまい、腰に不必要なストレスがかかっていました。

 胸椎（背中の骨）の動きの不良: 背中の真ん中にある胸椎の動きも非常に硬くなっていました。猫背になりやすい習慣も影響し、胸椎が丸まった状態で固まることで、体をひねったり反らしたりする際の負荷が腰に集中していました。

これらの要因が複合的に作用することで、腰には慢性的な負担がかかり続け、痛みと冷えにつながっていました。

治療方法

腰痛と冷えを改善するため、以下の治療と指導を行いました。

全身のアライメント調整: 硬くなった腰やお腹周りの筋肉を緩め、背骨全体のバランスを整える施術を行いました。特に硬くなった胸椎の動きの改善に重点を置きました。

股関節の可動域改善: 硬くなった股関節周りの筋肉を緩め、動きをスムーズにする手技を行いました。自宅でできる股関節のストレッチ方法も指導しました。

座り方・姿勢指導: デスクワーク中の正しい座り方、定期的な休憩の重要性、椅子とデスクの高さ調整、休憩中にできる簡単なストレッチなど、日常生活で腰への負担を減らす工夫を具体的にアドバイスしました。

血行促進と運動習慣の提案: 腰の冷えに対し、温熱療法や湯船に浸かることの推奨、軽いウォーキングなどの運動習慣を取り入れることを提案し、無理なく続けられる範囲から徐々に運動量を増やすようアドバイスしました。

予後

週に1回のペースで治療を継続され、初回から腰の張りが軽減し、治療後は体が温まるのを感じていらっしゃいました。3回目の治療後からは、夕方の腰の痛みが明らかに減少し、冷えも以前ほど気にならなくなったと報告されました。

股関節や胸椎の動きが改善されるにつれて、座っている姿勢が楽になり、日常生活での体の動かし方もスムーズになっていきました。運動習慣も少しずつ取り入れ始めたことで、体全体の調子が良くなったとのことです。現在も月に1回のペースでメンテナンスのために来院されており、腰の痛みや冷えに悩まされることなく、快適なデスクワーク生活を送られています。

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