50代女性（膝の痛み）

お悩みの症状

50代女性の方で、膝の腫れとズキズキとした痛みにお悩みでした。特に階段の昇り降りや長時間歩行時に痛みが強くなり、立ち上がり時、歩き始め、膝の曲げ伸ばし時には引っかかりを感じていらっしゃいました。

痛みの原因

膝がスムーズに動くためには、太ももの骨（大腿骨）とすねの骨（脛骨）の間で「転がる」動きと「滑る」動きの両方が必要です。しかし、このケースでは「滑る動き」が不足している可能性が高いと考えられました。

滑る動きが不足すると、膝の骨同士が擦れ合い、軟骨の一部分に強い圧力が集中します。その結果、軟骨や周囲の組織が傷つきやすくなり、痛み、腫れ、引っかかりといった症状が引き起こされます。これは、膝の痛みや腫れが「骨同士がスムーズに滑らず、一部分にだけ強い力がかかっている」状態によるものと考えられました。

治療方法

膝の痛みを改善するため、以下の治療を行いました。

関節の動きを良くする施術：膝がスムーズに滑るよう、すねの骨を後ろに動かしたり、膝のお皿の動きを良くしたりする手技を行いました。

柔軟性を高めるストレッチ：膝の裏側の筋肉（ハムストリング）や膝関節を包む膜のストレッチを行い、膝の動きの範囲を広げました。

膝を安定させる筋肉の強化：膝の安定に重要な筋肉を強化するための運動を、無理のない範囲で調整しながら行いました。

日常生活での工夫の指導：痛みを軽減するため、歩幅を小さくする、インソール（アーチサポート）の使用、アイシングや休息の取り方についてアドバイスしました。

予後

早期に適切な処置とご自身でのケアを継続されたことで、膝関節の動きは着実に改善し、痛みも軽減していきました。膝関節の「転がり滑り運動」が正常に機能するようになったことで、痛みの再発や悪化を防ぎやすくなりました。

1か月から数か月にわたる継続的なケアと、日常生活での正しい動作の習慣化により、現在では日常生活や趣味を問題なく楽しめる状態へと近づいていらっしゃいます。

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